パッシブデザインという設計手法
Passive Design
パッシブデザインとは、
1年を通じて小さなエネルギーで快適に暮らせる家を造るための設計手法。
「夏涼しく冬暖かい」に加え、風が通る、明るい住まいで、光熱費の負担が軽く、ストレスから解放された暮らし。
特殊な機械などに頼らず、設計手法でこれらを実現しようというものです。
パッシブデザインの設計手法は主に5つの要素に分けられます
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パッシブデザインの設計手法は主に5つの要素に分けられます
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基本中の基本である断熱性能を高めることは建物全体の温熱環境を向上させ、パッシブデザインのベースとなります。
福井県における断熱性能の基準とル・ハウスの設計基準は以下の通りです。
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福井県は市町のほとんどが5地域と6地域で、その断熱性能の省エネ基準はUa値0.78W/㎡・k、ηAc値2.8です。
ル・ハウスの設計基準は北海道省エネ基準のUa値0.46W/㎡・k以下、ηAc値1.3以下です。(気密性能は0.6㎠/㎡)
省エネ基準適合義務化が始まる前からこのレベルで設計・施工しています。法律がどうかではなく、住む人の「あったかいな」「涼しいな」という感覚を大切にしているからです。
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日中は人工照明を点けなくても過ごせるのが自然光利用の目的。昼間に長い間過ごす空間は基本的にそのような考えで窓を配置したり、吹抜けを設けたり、様々な手法があります。
明るいかどうかは住む人の感覚でもあるので、「明るく感じてもらう」手法もとても効果的です。設計する側がヒトの目や脳の仕組みを知っている必要があります。
部屋間の壁に室内窓を設け、明るい南側の部屋から光を届ける「手法」
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窓を壁に寄せ影を減らし、自然光を壁に反射させ明るく感じさせる「手法」
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通風といってもその土地その土地でよく吹く風は違います。できれば現地で季節ごとにどのような風が吹くのか調査をしたいところです。そうすれば、精度よく通風をさせることが出来ます。
それ以外にも、「立体通風」「ウインドキャッチャー」「高窓」というキーワードで設計を進めるのがポイントです。
通風はここ最近の高断熱高気密住宅ではないがしろにされやすい要素ですが、春や秋の、あの心地よい風はとても気持ちが良く、ル・ハウスでは設計段階で重要視すべきだと考えています。
この地域特有の南風を屋内に取り込む大開口窓を2ヵ所に配置。自然光もたっぷり取り込み、冬には日射熱も取り込める。
室内窓を通過して高窓へ「立体通風。」 一つの窓に複数の効果を持たせる設計。
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寒い時期に日射熱を暖房として利用するという設計です。
窓から取り入れた日の光には熱エネルギーがあるので、それを「集熱」し、「断熱」された家に「蓄熱」できると日が沈んでからもホカホカとエアコンに頼らなくても良いということです。そして太陽光は無料です。
窓ガラスには日射取得型と遮蔽型とありどちらを採用するかを決めていきます。
立地によって南側に日が当たらないようだと期待する効果は得にくいため、事前によく検討します。土地を選ぶ時から考えておく必要があります。
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福井県 2月17日 12時 日射シミュレーション。
軒の出を調整。窓に効果的に日が当たっていれば室内に取り込める。
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4では「寒い時期に日射熱を暖房として利用する」ということでしたが、夏は強烈な日差しが降り注ぐことになるため、窓の「外側」でその熱を遮ります。外観のデザインにも関わってくるので、何で遮るかも重要です。
庇や軒で日差しを遮る場合は寒い時期のことも考慮して設計していきます。
取付が容易なシェードや和風な家であればすだれも良いですね。
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福井県 6月20日 12時 日射シミュレーション。
寒い時期を考慮して設計した軒の出を、日付を変更してシミュレーション。12時の時点だけを見れば窓に日差しが当たらないことを確認。
シミュレーションは日付と時間帯を変更して何度も行う。